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2000年6月14日 通巻234号

ハイパーウェブ 機械部品のネット市場

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■■■   ハイパーウェブ 機械部品のネット市場
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━━━━━━━━━━━ 日本経済新聞 2000.6.14【12版14面】━

◆インターネット関連のハイパーウェブ(東京、山内実社長、03
・5718・1411)は7月上旬にも機械部品の仮想市場を開設
する。

◆医療、機械、建設、電気の各種装置メーカーが仕様や価格などを
提示し、オークション方式で部品を調達する。

◆ハイパーウェブはファクタリング(債権回収)会社を活用し、1
週間以内に代金を部品メーカーに支払う。3年後には年間500億
円規模の取扱高を目指す。

◆発注側は工作機械、半導体製造装置、医療機器メーカーなどで、
調達部品の仕様、価格、納期などを入力する。ハイパーウェブは入
力された情報を基に会員の部品メーカーから条件に合う会社を選び、
調達情報を送る。取引には日本精工やSMC、清水建設などが事業
所や工場、事業部単位で参加する見通し。

◆従来の部品受発注システムと異なるのはオークション方式を取り
入れた点。部品メーカーが提示した見積もりは商談に参加する部品
メーカー全社が見ることができ、提出期限内なら提示内容を変更で
きる。例えば一度、提示した価格が競合他社より高ければ、安くし
て再提示できる。

◆商談が成立するとハイパーウェブが装置メーカーから受注し、部
品会社に発注する形を取る。ハイパーウェブは装置メーカーに売掛
債権を持つことになり、これをファクタリング会社に譲渡して換金、
部品会社に支払う。支払い日は装置メーカーが部品を受け取り、検
品を済ませた日から一週間以内とする。

◆会員登録費は装置、部品メーカーとも入会金1万円、月会費5千
円。ハイパーウェブは手数料として部品調達原価の1−2割を受け
取る。

◆2003年5月までに機械メーカー2万5000社、部品メーカ
ー3万−4万社の参加を見込む。同社は2003年5月期に50億
円の売上高を計画している。

◆ハイパーウェブはこの事業で東京都から「中小企業の創造的事業
活動の促進に関する臨時措置法」に基づく研究開発事業として認定
を受けたほか、中核システムについてビジネスモデル特許も出願し
ている。

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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 経営戦略考コメント ━

●私はコンサルタントとしてメーカーのクライアントを多数お手伝
いしてきた。コストダウンのためには転注(仕入先を替えること)
も一つの選択肢だが、購買担当者の立場からすれば、それは口で言
うほど簡単なことではない。

●購入品は、安ければよいというものではない。品質・納期・価格
を総合して判断する。特に品質をどう判断するかが問題になる。標
準品でどこでも売っているものであれば品質は確保されていると考
えてよいが、機械部品の場合、設計図を支給して作らせる特注品が
多い。

●みず知らずのメーカーに発注するのは、かなりの度胸のいること
だ。だから通常は、まず試作品を作らせ、その品質を検査・評価し
たり、工場を見に行ったりして、最終判断を下す。

●機械部品のネット市場となると、誰でも自由に入札し、最も安い
価格を提示した部品メーカーが落札するかのように思えるが、現実
はそう単純なものではないだろう。

●例えば、ネットに参加する部品メーカーの実力をどう判断するの
だろうか。登録情報は参考になるだろう。どのような情報を登録さ
せるのか、興味深い。過去の納入実績は重要な選定ポイントになる。
部品メーカーの企業ブランドイメージも大切だ。個人対個人の場合
も同様だが、ネット上でのやりとりだけで相手を全面的に信頼でき
るだろうか。

●となると、最初は試作的に発注し、出来映えを評価した上で、さ
らに大量発注をかけるというやり方がとられる可能性がある。ある
いは、既に信頼できる発注先のメドを立てた上で、あえてネット市
場にかけ、値引き交渉の材料にすることも考えられる。

●もう一つ気になる問題は仲介手数料だ。部品調達原価の1−2割
だという。ネット市場を利用する最大のメリットは調達原価を下げ
ることのはずだ。売り手・買い手のどちらが手数料を負担するのか
は知らないが、仲介手数料が原価ダウン分を相殺してしまうのでは
ネット市場の魅力は大幅にダウンする。料金設定は再考の余地があ
るだろう。

●上記に挙げたようなデメリットを考えると、利用企業は調達方法
を複数持ち、局面によって使い分けることになる。ネット市場での
調達に適したものとそうでないものとがあるはずだ。一方、市場運
営者は、デメリットを最小にするよう、システムを工夫していくだ
ろう。このようなネット市場はまだ発展段階にあるのだから、利用
法やシステムにはまだまだ進化の余地がある。注目していきたい。

※ハイパーウェブ社のHPは見つかりませんでしたm(__)m。

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■■■ 今日の教訓 ■■■
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企業における調達は、安ければよいというものではない。品質・納
期・アフターサービス等も加味し、総合的に判断すべきだ。安物部
品を購入し、不良品を生産したのでは意味がない。

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