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■■ 人手をかけたセルフスタンド
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━━━━━━━━━ 情報源:日経産業新聞 2005.06.02【1面】━
◆拙著「起業のネタ!」では、世の中の時流を考える際、「今後10
年間で増えるもの」「今後10年間で減るもの」という切り口で検討
することを薦めている。
◆切り口は2つだが、実は同じ物事を両面から見ているに過ぎない。
例えば出生率が下がり、子供の数が減るということは、非婚者や子
供を持たない夫婦、あるいは高齢者が増えることを意味する。
◆では、セルフサービスのガソリンスタンドが増えるとしたら、一
方で減るものは何だろうか。それは、ガソリンスタンドの従業員だ。
それが常識的な発想であり、従業員の削減こそ、セルフサービス化
の目的のはずだ。
◆ところが、わざわざ人手をかけている、セルフサービスのガソリ
ンスタンドがあるという。従業員数は、セルフのそれと変わらない。
一体、何を考えているのだろうか。
◆2日付けの日経産業新聞に、その記事が掲載されている。コスモ
石油の子会社が運営するガソリンスタンドの話だ。この「人手をか
けたセルフスタンド」は、業界トップクラスの収益力を誇っている。
◆なぜそのようなことが可能なのか。先日の当メルマガでは、ガソ
リンスタンドはガソリンが主力商品ではない、と書いた。
http://www.senryakukou.com/mlmg/200504/27shuryoku.html
◆「人手をかけたセルフスタンド」も、その例外ではない。実は、
ガソリン以外で収益の半分を稼ぎ出している。その秘訣は、あえて
「人手をかけた」ことによる。
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■■ 人件費に対する考え方の違い
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●このセルフスタンドでは、当然、給油のサービスをしないから、
従業員が余る。その分、顧客に声をかけ、洗車や車検を勧める。そ
れが「ガソリン以外の収益」に貢献しているというわけだ。
●このような「個別営業」は、極少人数で運営するセルフスタンド
にはできない芸当だ。人件費削減が主眼にあるから、それはそれで
かまわないのかも知れない。
●実際、ガソリン代の安いセルフスタンドは、通常のスタンドの
2.5倍の集客力があるという。記事によれば、それでも収益が上が
らないというのが「業界の常識」なのだそうだ。
●このセルフスタンドの場合、セルフの価格メリットで効率的に集
客をした上で、従業員が個別営業をかける。収益拡大策としては、
理に適った話だ。
●記事はこれを「逆転の発想」と評しているが、人件費に対する根
本的な考え方の違いが本質にあると思う。人件費=コスト=減らす
べきもの、とするのが従来のセルフスタンドの考え方だ。
●一方、「人手をかけたセルフスタンド」では、人件費=投資=収
益をもたらすもの、という発想だ。コストダウンは縮小発想だが、
投資は成長拡大発想だ。
●どちらが本当に適切かは、ケースバイケースとなるが、どちらが
望ましいかと言えば、後者だ。
●また、コスト削減は、企業の収益性に関わらず、追求しなければ
ならないテーマだが、それにより生まれた利益を最大限に活用する
ことまで考えなければ、十分ではない。
●セルフスタンドにして浮いた人員余力(=人件費)を、単純にキャッ
シュ化するのではなく、再投資の原資として収益拡大のために振り
向ける。経営者として、非常に賢い判断だ。
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■ 今日の教訓 ■
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あなたの企業では、利益を拡大するために、人件費をいかに削るか
という考え方に偏ってはいないだろうか。人件費を賢く使うことで、
もっと収益を増やすという発想も、持っておこう。
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