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2008年3月5日 通巻1787号

車体検査技術を学ぶ中古車販売会社 > 分業であって分業でない
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■■   車体検査技術を学ぶ中古車販売会社
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━━━━━━━━━ 情報源:日経産業新聞 2008.03.05【13面】━

◆産業革命以降、分業が発達してきた。アダム・スミスが著書「国
富論」で分業のメリットを説いたということは、よく知られている。
分業=近代化の象徴と言えるかも知れない。

◆人は一人では、たいしたことはできない。だからこそ協働が必要
となり、分業が発達してきたわけだ。一つの製品が市場に出回る場
合は、企画・設計・材料調達・製造・物流・販売・代金回収といっ
た具合に作業が分担されている。

◆それぞれの作業を分担して受け持つ人たちは、専門特化していく。
これが行き過ぎると、製品全体や他工程のことは何も知らない、と
いった状況になりかねない。

◆製品を世の中に供給する側としては、それでも別にかまわないか
も知れない。分業は、供給者にとって都合のよいシステムだ。しか
し買う側からすれば、必ずしもありがたくない。

◆買う側、すなわち顧客は、相手が大きな分業システムの一部であっ
ても、そうは見てくれない。一企業の平社員であっても、その社員
は、会社を代表しているものとみなされる。

◆特に営業・販売職に従事しているのなら、そのような認識を強く
持っておくことが必要だ。自分は「売る人」だからと言って、取り
扱う製品を「作る」ことについて、無知では済まされない。

◆5日付けの日経産業新聞に、「中古車競売会社が持つ車体検査技
術を学ぶ中古車販売会社が増えている」という記事が掲載されてい
る。「売る人」として、商品についての詳しい知識が、以前にも増
して求められるようになってきているからだ。

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■■   分業であって分業でない
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●中古車を買い取る競売会社にとって、車体検査技術は必須のスキ
ルとして重要だ。競売会社のオークネットは「昨年6月に検査技術
を習得した人に『認定証』を与える事業を始め」たという。

●オークネットはオートモビル・インスペクション・システム(A
IS)という検査子会社を持っており、そこで中古車販売店向けに
数日間の研修を実施している。研修後の試験(AIS検定)に合格
すれば、認定証が授与される。

●記事によれば、中古車販売員に関する公的な資格は存在しないと
のことだ。しかしAIS検定に合格すれば、「車体の状態を正しく
説明できる」という点で、販売員としての十分な資格になりそうだ。

●結局、「販売員資格」とは何かと言えば、売り方のテクニックの
有無ではなく、「商品をしっかりと説明できること」に尽きるのだ
ろう。中古車に限らず、金融商品や不動産についても同様だ。

●販売員のことを、英語では「Sales Representative」と呼んだり
する。「販売代理人」とも訳されるが、商品を提供する企業を代理
・代表する存在であることが感じられる。

●製品を「作る」のは分業が必要だが、「売る」際には、出来る限
り一人でトータルに対応できることが求められる。販売テクニック
の前に、商品知識を身につけることが大切なわけだ。

●販売の仕事は、「分業」された仕事の一つという側面を持ちつつ、
企業全体をトータルに代表するという面もある。販売員に対する教
育を考えるなら、まずはその認識をしっかりと持つことだ。

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■ 今日の教訓 ■
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あなたの企業で販売・営業に携わる従業員は、会社全体をトータル
に代表する存在だということを認識しているだろうか。その認識を
踏まえた上で、彼らの教育をどうするか、考えてみよう。分業され
た仕事の一つと考えない方がよい。

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