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2009年02月18日 通巻1903号

宇宙服を応用した衣料品を開発 > 仕事には流れる「方向」がある

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■■   宇宙服を応用した衣料品を開発
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━━━━━━━━━ 情報源:日本経済新聞 2009.02.18【13面】━

◆コンサルタントと言っても、いろいろな種類がある。トップを相
手に、経営の戦略やマネジメント全般を指導するコンサルタントは、
いわゆる「経営コンサルタント」として、総合的に経営をみる。

◆専門特化したコンサルタントもいる。人事や営業、事業開発、生
産管理、生産技術、コストダウン、IT化等々、様々だ。「経営コ
ンサルタント」と呼ばれることもあるが、「専門コンサルタント」
と呼ぶ方が、正確かもしれない。

◆さらに、企業規模や業種を絞ったコンサルタントもいる。「中小
企業専門」「○○業界専門」といった具合だ。先述の項目と掛け合
わせると、種類の数は膨大になる。

◆もっとも、実際にコンサルタントの仕事をしていると、専門分野
外の案件もお願いされたりする。カジュアルな表現を使えば、「こ
れもついでにお願いしますよ」みたいな感じだ。

◆私の場合、戦略策定が専門なのだが、戦略を踏まえた人事システ
ムを構築して欲しいとか、戦略を実現するための社員研修をして欲
しい、といった依頼もあったりする。

◆18日付けの日本経済新聞に、「東レとゴールドウインは17日、宇
宙航空研究開発機構(JAXA)や日本女子大学と共同で、宇宙服
を応用したスポーツウエアや寝たきりの人向けの衣料品などを開発
する発表した」という記事が掲載されている。

◆「宇宙で求められる高度な保温、防臭、抗菌、制電技術などを生
かし、着心地の良い新商品を開発する」という。私のコンサルのよ
うに、「宇宙開発のついでに」というわけでもないが、依頼の心理
に、似たようなロジックを感じる。

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■■   仕事には流れる「方向」がある
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●自分が戦略コンサルだから言うわけではないが、戦略コンサルに
人事システム構築や研修の依頼はあっても、その逆のケースは少な
い。たとえば研修講師に戦略策定を依頼したりはしない。(それぞ
れの専門コンサルや研修講師の方には、戦略コンサルにないノウハ
ウがあるのだが)

●記事にある衣料品の場合、より先端的な技術を持つであろうJA
XAに白羽の矢が立つのは、不思議なことではない。逆に、従来技
術しか持たない衣料品メーカーに、宇宙開発を託すことはしない。

●つまり仕事には、流れる「方向」があり、わかりやすい表現を使
えば、上流から下流に流れることはあっても、その逆は起こりにく
いということだ。

●新規分野に進出する場合でも、その分野が自社からみて上流なの
か下流なのかを見極める必要があり、上流への進出は容易ではなく、
下流への進出にはアドバンテージがある。(もっとも、何をもって
「上流」か「下流」かの観点は、必ずしも明示的ではないのだが)

●当メルマガでは、警備会社が家事代行サービスに参入したという
記事を取り上げたことがある。このケースでも、家事代行サービス
業者が、警備事業に進出することは考えにくい。
http://www.senryakukou.com/mlmg/200811/04keibi.html

●時々、「NASAが開発した技術で・・」のような謳い文句で宣
伝している商品をみかける。「上流」の極にあるとも言える、NA
SAブランドの威光を利用しているわけだ。

●そう考えると、「上流」「下流」の差とは、ブランドイメージの
差だとも言える。今回の記事の衣料品にしても、実際にはJAXA
の力だけではなく、東レやゴールドウイン、日本女子大学との共同
開発による。

●また、警備会社も、家事代行の専門業者と組むことで、家事代行
サービスに進出しているし、戦略コンサルに人事制度構築の依頼が
来ても、実際には、人事の専門コンサルと組んで仕事をすることに
なる。

●これらのように、「上流」にいれば、簡単に「下流」の仕事をこ
なせるというわけではないが、上手にコラボを組むことで、ブラン
ドのアドバンテージが使えるわけだ。

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■ 今日の教訓 ■
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あなたの企業から見て、「上流」「下流」となるのは、どのような
分野か、理解しているだろうか。「上流」と比べ、「下流」へは進
出しやすい。上手にコラボを組み、「上流」のアドバンテージを活
用することを考えてみよう。

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