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2009年03月10日 通巻1908号

12,000円のソウル行きパッケージ旅行 > 市場やライバルの反応を予測する

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■■  12,000円のソウル行きパッケージ旅行
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━━━━━━━━━ 情報源:日本経済新聞 2009.03.10【9面】━

◆物品の整理整頓のコツは、それぞれの定位置を決めておくことだ
という。使い終わったらも、元の場所にきちんと戻す。簡単なよう
で、意外と出来ていなかったりする。

◆定位置に納めておかないものは、漂流を続け、挙句の果ては紛失
する。もったいないことだ。また、探す手間が仕事の生産性を下げ
るとも、よく言われる。

◆これをビジネスに結びつけて考えると、消費の「定位置」をいか
に確保することが大事だということに気づく。つまり、顧客の財布
の中身の一定部分を、確実かつ継続的に取り込めるような商品・サー
ビスを提供することだ。

◆「定位置」を確保できていないと、上述の物品と同様、「漂流を
続け、挙句の果ては紛失する」。つまり、せっかくの消費を自社の
収益にすることができなくなる。やはり、もったいないことだ。

◆10日付けの日本経済新聞に、「エイチ・アイ・エス(HIS)は
9日、料金を12,000円(燃油サーチャージ込み)に抑えた韓国・ソ
ウル行きパッケージ旅行を14日に発売すると発表した」という記事
が掲載されている。

◆12,000円とは、かなりの激安価格だ。この金額は、例の「定額給
付金」に由来する。さすがにこの価格では厳しいようで、「先着
200人の限定商品」となる。

◆言ってみれば「便乗」だが、ともすれば「漂流」してしまいそう
な給付金を取り込むために、明確な「定位置」を提案するのは、一
定の効果がありそうだ。

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■■   市場やライバルの反応を予測する
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●この旅行商品の名称は、ズバリ「定額給付金で行く!ソウル3日
間」。「きっと誰かがやるだろう」と思っていたので、さほど驚く
ことはない。(当社も何かできないかと考えていたくらいだ)

●試しに「定額給付金 旅行」で検索すると、日本航空やJTB、
近畿日本ツーリスト、さらには各観光地でも、給付金を当て込んだ
企画や商品が次々と登場している。

●旅行業界だけではない。百貨店などでも、給付金を意識したセー
ルが企画されている。貯蓄に回り、景気刺激効果は薄いのではない
かと懸念されていた給付金だが、そうでもなさそうだ。民間の活力
と言うべきか。

●何か一つのことが起きれば、さらに別の何かが誘発される。戦略
を考えるのなら、自社の打ち手がどのように環境に影響するかを考
えなければならない。常に事態は変化するのだ。

●定額給付金についても、それだけをとらえれば、将来への不安を
抱えている現在、貯蓄に回るだけだという判断になる。しかし、そ
う単純ではない。今回の記事では、見事に企業が反応している。

●漠然と貯蓄に回そうと考えていた人も、購買意欲をそそるような
「定額給付金キャンペーン」の類を目にすれば、消費の誘惑に負け
る確率は高いだろう。こんなセールや特売があると聞けば、定額給
付金に対する印象も変わる。

●将棋で最も大切なルールは、交互に打つことだという。ヘボな指
し手は、相手の反撃があることを忘れて打ち、負ける。要は、一つ
の物事が引き起こす影響を、つい見逃してしまうということだ。

●経営において、環境変化を予測することは欠かせない。それを予
測し、手を打ったつもりでも、自社の打ち手がもたらす市場やライ
バルの反応までは考えていなかったりする。愚かなことだが、よく
あることだ。

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■ 今日の教訓 ■
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あなたは、自社の戦略の推進にあたり、市場やライバル等がどのよ
うに反応するか、しっかり予測しているだろうか。プレイヤーは、
あなたの企業だけではないのだ。

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