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2009年03月17日 通巻1909号

オムロンが環境コンサルティング事業に参入 > 4つの切り口で新規事業を生みだす

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■■   オムロンが環境コンサルティング事業に参入
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━━━━━━━━━ 情報源:日本経済新聞 2009.03.17【11面】━

◆先日、ある団体主催のセミナーで、起業ネタの発想法に関するレ
クチャーを行なった。基本はまず、専門分野を決めること。ここを
起点にネタを発想していくことを説いた。

◆これは、企業が新規事業のアイデアを発想する際のノウハウを流
用したものだ。起業を目指す個人向けには「専門分野」という用語
を使ったが、企業なら「事業ドメイン(領域)」に相当する。

◆「専門分野」「事業ドメイン」を決めた上で、「モノ」「ワザ・
スキル」「知識・情報」「場・ネットワーク」の4つの切り口で、
どのような商品を売ることができるかを考える。

◆既に自社のドメインで「モノ」を売っているのなら、それに関す
る「知識・情報」を売ることが、新規事業になる。もちろん、その
逆もあり得る。

◆17日付けの日本経済新聞に、「オムロンは工場の消費電力削減を
支援する環境コンサルティング事業に本格参入する」という記事が
掲載されている。

◆記事によれば、「自社の電力センサーや制御機器を販売、電力の
削減方法を指南する」という。具体的には、「消費電力の削減余地
を調べて、自社の工場で培った省エネルギー化のノウハウを提供」
していく。

◆センサーや制御機器という「モノ」を売るビジネスに、コンサル
ティングという「知識・情報」を売るビジネスを付加するというわ
けだ。コンサルティング事業では、「2013年度に100億円の売り上
げを目指す」というからたいした規模だ。

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■■   4つの切り口で新規事業を生みだす
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●オムロンのそもそものビジネスは機器類の製造・販売だから、コ
ンサルティングは、新規事業になる。しかし、記事を読む限りでは、
実際の販売は、その逆となる。

●つまり、省エネルギー化のノウハウ提供というコンサルティング
を売り込み、それに付随して、「無駄な電力を減らせる蓄電装置や、
必要な機械だけを動かせる制御機器などを販売する」ことになる。

●新規事業の理想の姿として、既存事業と相乗効果があることが挙
げられるが、まさにそのような状況となる。コンサルティングが、
機器の需要を創造することにつながる。

●電力会社などが省エネルギーのコンサルティングを行なう場合、
コンサルティングの成果がメイン商品の需要を減らすことになる。
そのような場合、他のエネルギーへの代替防止とはなっても、相乗
効果とまでは言い難い。

●いずれにしろ、先述の「4つの切り口」で考えることで、新規事
業を生み出し、うまく相乗効果を生むことも可能となる。使い勝手
のよいフレームワークだと思う。

●具体的なやり方としては、既存事業が確立している場合、それが
「4つの切り口」のうちのどれに該当するかを考えてみることだ。
その上で、他の3つの切り口で、どのような商品を売ることがで
きるかを考えてみる。

●オムロンの場合、既に「モノ」を売っているので、それと関連し
た「知識・情報」を売るコンサルティングが新規事業となった。
「省エネルギー」という領域であれば、「ワザ・スキル(代行)」
や「場・ネットワーク(マッチングビジネスなど)」も、新規事業
となる可能性があるかも知れない。

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■ 今日の教訓 ■
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あなたの企業では、自社の新規事業のアイデアを、どのように生み
だしているだろうか。自社の事業ドメインを定義し、「モノ」「ワ
ザ・スキル」「知識・情報」「場・ネットワーク」の4つの切り口、
で、どのような商品を売ることができるか、考えてみよう。

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