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2009年03月24日 通巻1910号

料理人向けの情報サイト「ぐるなびシェフ」 > 「面」の施策を構築する

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■■   料理人向けの情報サイト「ぐるなびシェフ」
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━━━━━━━━━ 情報源:日経産業新聞 2009.03.24【4面】━

◆コンサルティングのスタート時は、クライアントのビジネスモデ
ルを徹底的に研究する。どのような仕組みで商品が売れるのか、ま
ずはそれを解明する。

◆その際は、商品が販売される現場から、さかのぼっていくことが
ある。「風が吹けば桶屋が儲かる」を、逆からたどるわけだ。それ
は、顧客の行動や心理を分析することにもつながる。

◆すると、特定の商品の売れ行きをよくするための「条件」が見え
てきたりもする。「将を射んと欲すればまず馬を射よ」という言葉
のように、「将」だけでなく「馬」も視野に入れる必要があること
に気づく。

◆24日付けの日経産業新聞に、「飲食店検索大手のぐるなびは24日、
料理人向けの情報を掲載するサイト『ぐるなびシェフ』を立ち上げ
る」という記事が掲載されている。

◆「主に若手や、これから開業を控える料理人を対象に、地方の珍
しい食材情報や調理の基礎技術が学べる動画コンテンツなどを掲載」
するという。

◆狙いは「シェフに役立つ情報の提供を通じて、飲食店と地方の生
産者、ぐるなびの連携を強化する」ことだ。ぐるなびのサイトのエ
ンドユーザは、基本的には消費者だが、今回の取り組みは、シェフ
をエンドユーザとし、生産者の注目も集めるものだ。

◆ぐるなびの真の顧客は、加盟料等を支払う飲食店であり、シェフ
が意思決定者となる場合も多いだろう。とは言え、消費者向けのサ
イトのエンドユーザではない分、現実的な関係としては、比較的疎
遠なように思う。

※ぐるなびシェフ → http://chef.gnavi.co.jp/

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■■   「面」の施策を構築する
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●ぐるなびシェフが立ち上がることで、シェフとぐるなびの関係は、
一挙に親密となる。加盟店集めのプロモーション策としても、有効
に機能するはずだ。記事の「若手や、これから開業を控える料理人
を対象に」という記述から、それは明らかだ。

●「将」と「馬」の関係で言えば、実際に加盟料を払うシェフが
「将」で、ぐるなび経由で予約を入れる消費者が「馬」となる。消
費者がたくさん利用すればするほど、加盟する魅力が高まるからだ。

●ぐるなびの場合、加盟店開拓は訪問営業により行なってきたよう
だ。もちろん、ぐるなびのサイトでも、加盟店を募集しているが、
基本的には消費者向けサイトなので、訴求は弱い。だからこそ、訪
問営業が必要となる。

●今回の取り組みは、「将」であるシェフに、直接かつ広くアプロー
チする仕組みとなる。「将を射んと欲すればまず馬を射よ」とは言
うが、直接「将」にアプローチする仕組みが弱いとすれば、それは
それで問題だと言える。ぐるなびシェフは、その問題を解決する。
いずれにしろ、両面を押さえれば、強い。

●また、ぐるなびは、各加盟店をサポートする仕組みが整っている
ことでも知られる。今回の取り組みは、その一環でもある。顧客に
とって、なくてはならない存在になる手を、着々と打っているわけ
だ。

●訪問営業で加盟店顧客を集め、手厚いサポートを提供する。さら
には、サービス提供の対象を未加盟店にまで広げ、加盟店拡大へと
結び付けていく。エンドユーザたる消費者の利用も活発だ。

●「将を射んと欲すればまず馬を射よ」というのは、言ってみれば
「線」を押さえる取り組みだ。ぐるなびの今回の取り組みは、「将」
も「馬」も、一網打尽に取り込んでしまうような、「面」の施策だ
と言える。

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■ 今日の教訓 ■
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あなたの企業は、自社の商品を拡販するための仕組みを、どのよう
に構築しているだろうか。ロジカルにつながる「線」の仕組みを押
さえたら、「面」の施策の構築に取り掛かろう。そうすることで、
「顧客にとって、なくてはならない存在」になることができる。

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