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2009年04月02日 通巻1914号

タクシーで生活支援サービス事業 > セルフイメージを変えること

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■■   タクシーで生活支援サービス事業
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━━━━━━━━━ 情報源:日本経済新聞 2009.04.02【10面】━

◆売上を拡大するために、新規事業の開発・立ち上げや、新商品の
投入に積極的に取り組む企業は多い。その際、自社を俯瞰して眺め
てみるとよいだろう。

◆要は、自社はいったい「何屋」なのか、という話だ。目先の売上
を追求し、がむしゃらに新規事業・新商品への取り組みを進めてい
くと、自社はいったい「何屋」なのか、わからなくなってくる。

◆逆に、自社が「何屋」であるかを先に定義し、その上で、だから
このような事業を立ち上げ、商品をリリースする必要がある、と考
えていく企業もある。

◆後者のような経営の方が、より戦略的と言えるわけだが、前者の
ようなやり方でも、取り組みを進めていくにつれ、「定義」の必要
性に目覚めていくことになる。

◆2日付けの日本経済新聞に、「都内タクシー中堅のANZENGroupは
4月、タクシーで生活支援サービス事業に参入する」という記事が
掲載されている。

◆具体的には、「乗務員が消費者の用事を代行する9種類の『サー
ビスタクシー』を始める」という。記事は、例として、病院の予約
代行、薬の代理受け取り、高齢者の安否確認といったサービスを紹
介している。

◆背景には「都内のタクシーの利用離れ」があり、「競争が激しい
ため、新サービスで差異化を狙う」意図に基づく。単純な新規事業
というより、タクシー会社とは「何屋」なのか、その定義まで踏み
込む取り組みとして受け止める必要がありそうだ。

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■■   セルフイメージを変えること
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●記事によれば、「こうした支援サービスを展開するタクシー会社
は郊外や地方がほとんどだった」という。都内のタクシー会社もそ
れらを手掛けるとなると、タクシーというもののイメージも、大き
く変わってくる。

●タクシーを、運送業ではなくサービス業ととらえ、業界に新風を
巻き起こしたタクシー会社があった。これも「定義」の変更に相当
はするが、ビジネスモデルそのものが変わるわけではない。

●「生活支援サービス業」として運賃以外の収益を獲得するように
なれば、それはビジネスモデルそのものの変革だ。昔ながらのタク
シーのイメージとは、大きく異なる。

●変化に対応し、自らも変わらなければ、生き残れない。よく言わ
れることだ。きっかけは、景気や時流といった外的要因かも知れな
いが、変革の真の原動力は、自社の事業領域を「再定義」すること
にある。

●個人レベルで言えば、「セルフイメージ」を変えるということに
なるだろうか。セルフイメージが変われば、どのように行動を変え
るべきかも、わかってくる。

●このような変革は、実は至るところで起きている。たとえば本日
付けの日経によれば、文部科学省は、図書館司書の養成課程を大幅
に見直し、「ネット時代の図書館司書を育てる」ことに取り組むの
だそうだ。背景として、タクシーと同様、図書館の役割の変革があ
る。※2009年4月2日付け日本経済新聞朝刊34面より

●新規事業や新商品・新サービスを生む源泉は、本来、自社事業の
定義、ひいてはセルフイメージにある。アイデアが出ないとすれば、
旧来のセルフイメージにとらわれているからかも知れない。

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■ 今日の教訓 ■
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あなたの企業は、どのようなセルフイメージを持っているだろうか。
そのイメージは、時代の変化に耐え得るものだろうか。新たなセル
フイメージを確立すれば、時流に乗った、さまざまな事業・商品・
サービスを生み出す原動力となる。自社はいったい「何屋」なのか、
再定義することから始めてみよう。

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