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2009年04月27日 通巻1920号

研修の準備作業を新入社員に一任 > 細分化して「選択と集中」を図る

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■■   研修の準備作業を新入社員に一任
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━━━━━━━━━ 情報源:日本経済新聞 2009.04.27【11面】━

◆時間術の本などを読むと、いかに他人に仕事を依頼するか、ある
いは頼まれ事を断るか、といったことが時間節約のカギだと書かれ
ていたりする。

◆他人に依頼をしつつ、他人からの依頼を断るというのは、何とも
図々しい話のようにも思えるが、うまくバランスをとることが大切
なのだろう。

◆戦略の要諦である「選択と集中」の観点からみれば、自分のなす
べきことを取捨選択することは、理に適っている。それを実現する
のに、依頼すること、依頼を断ることは、どうしてもついて回る。

◆他人に物事を依頼できないのは、断られるのを恐れたり、図々し
いと思われたくなかったり、といった理由がある。人間としての、
ちょっとした心の弱さの表われと言えようか。

◆これは自分にしかできない、という自負心もあるだろう。しかし
それは、単なる思い込みに過ぎないかも知れない。実際、どうして
も自分でできない状況に追い込まれ、他人に依頼してみると、意外
とうまくいったりすることは多い。

◆27日付けの日本経済新聞に、「タカラトミーは新入社員研修の手
法を一新した」という記事が掲載されている。「講義の準備作業な
ど従来は人事部が手掛けていた仕事を新入社員に一任する」という。

◆狙いは「人事部頼みになりがちだった傾向を改め、自発的に研修
に取り組むようにする」ことだそうだ。すべて人事部がお膳立てす
る必要があるというのは「思い込み」に過ぎなかったわけだ。

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■■   細分化して「選択と集中」を図る
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●具体的には、「研修の部屋のレイアウト決め、書類や用具の準備」
のほか、研修内容を担当講師に確認したり、「研修後の宴席の企画
や余興の準備」を新入社員に任せる。

●上司・部下の関係であれば、「依頼する」は「任せる」に表現を変
えることができる。そうなれば、「図々しい」という感覚もなくな
るだろう。上司・部下の関係でなくても、適任者に「任せる」と考
えれば、「依頼する」ことの抵抗感は、薄まるように思う。

●タカラトミーが実際に新入社員に任せる業務は、新入社員でも十
分にこなせるものだ。記事は「社会人の付随業務を研修期間中に体
験させる」と解説している。座学だけでなく、有意義な体験をさせ
ることも、研修の一環だと言える。

●研修での講義は講師にしかできないかも知れないが、研修の準備
は新入社員でもできる。同様に、「自分にしかできない」と思える
業務も、細分化すれば、依頼したり任せたりできる部分も、かなり
あるはずなのだ。

●「選択と集中」の考え方は、物事をまずは細分化して、はじめて
成り立つ。細分化するから、どれかを選び、集中することができる。
「ドンブリ勘定」で「自分にしかできない」と決めつけてはいけな
いのだ。細分化しないから、すべてを一人で抱えることになる。

●逆に、他人に任せて失敗するとしたら、それもまた、業務を細分
化して考えていないからだ。任せてよいこと、よくないことの区分
が不明確で、「丸投げ」状態になってしまっている。

●もちろん、結果として、すべてを任せるケースも起こり得る。し
かしそれは、細分化されたパーツのすべてについて、任せても大丈
夫だという判断があればこそだ。

●任せるのが上手な人は、その勘どころをしっかりと押さえている。
どのタイミングで報告すべきか、どの部分は判断を仰ぎ、どの部分
は自分の裁量で進めてよいのか、明確に指示をすることができてい
る。

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■ 今日の教訓 ■
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あなたが自分の仕事だと思っていることのうち、どの部分なら、他
人に任せることができるだろうか。「自分にしかできない」は思い
込みに過ぎない。仕事を細分化した上で、本当に自分にしかできな
いのかどうか、考えてみよ。「選択と集中」の観点で仕事に取り組
むのなら、欠かせない視点のはずだ。

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