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2009年05月26日 通巻1928号
コーヒーはスタバよりマック > 買い手と売り手の思い込み

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■■   コーヒーはスタバよりマック
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━━━━━━━━━ 情報源:日本経済新聞 2009.05.26【31面】━

◆東京と大阪の間を毎月往復していると、東京と大阪の違いが見え
てくる。たとえばエスカレーターの右側に人が連なっているのを見
ると、いかにも大阪的な風景だと感じる。

◆ランチの値段についても、東京と比べると大阪は2割くらい安い
ように思う。東京が850円なら、大阪は700円、といった具合だ。東
京なら、食後にコーヒーでも飲めば、ランチ代は1000円を超えるこ
とになる。

◆みみっちい話で恐縮だが、ランチで1000円超となると、ちょっと
ぜいたくな感じがする。そう考えると、コーヒーは我慢しようか、
という発想が浮かぶ気持ちは理解できる。

◆26日付けの日本経済新聞に、「スターバックス、ドトールといっ
たコーヒー店の利用を控える動きが広がっている」とする記事が掲
載されている。

◆ランチ予算が1000円を超えないように、という発想に基づくのか
どうかはわからないが、やはり不況の影響がこんなところにも現わ
れているわけだ。

◆記事によれば、スタバやドトールの利用回数が減った代わりに、
「マクドナルドなどのファストフード店」の利用が増えているとい
う。コーヒーは120円だから、ランチ予算1000円以内に収まるとい
うことか。

◆決して「安かろう悪かろう」ではない。記事によれば、「価格の
安さに加え、味についてもコーヒー店より良い、または同じと評価
する人が半分を超えた」という。

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■■   買い手と売り手の思い込み
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●マック(大阪ならマクド)のコーヒーの方がスタバより美味しい
という話は、しばらく前から聞くが、ちょっとしたショッキングな
事実と受け止められたのではないだろうか。

●要するに、安くておいしいものを提供すれば人気を集めるという、
ごく当然な話なのだが、その「事実」に気づくまでに、多少なりと
も時間がかかる。それがブランドイメージというものだろう。

●ハリウッド映画では、役者の話す「Starbucks」という単語が、
字幕で「高級店」と訳されているのを見て、なるほどと思ったこと
がある。しかし今や、高級専門店のコーヒーが、ファストフード店
のコーヒーと競合し、負けるご時世だ。

●記事には、「マックは食事をする店と思っていた」という主婦が、
「スタバの半額以下でコーヒーを飲めると知って見直した」とのコ
メントが紹介されている。「事実」に気づき、目覚めてしまったよ
うだ。

●このような「事実」への気づきは、「思い込み」から解放される
ことにより生まれる。これは、買い手だけでなく、売り手にも言え
ることだろう。

●ハンバーガー屋のコーヒーなんて、たいしたことない、と買い手
は思い込んでいるかも知れない。一方、売り手も、うちはハンバー
ガー屋なのだから、コーヒーの味はどうでもよい、と思っていたり
する。そうであれば、スタバの地位は安泰だった。

●しかしマクドナルドが「本気」を出してコーヒーの味を改善すれ
ば、今回のような逆転現象も起こる。このような状況を受け、スタ
バは、従業員の再教育を行なったという報道は、記憶に新しい。

●競争の対象にもならないとさえ見ていた相手が、いつのまにか実
力をつけ、地位を脅かしてくるという現象は、コーヒーの世界だけ
の話ではない。自社の商品・サービスを振り返り、同じことが起き
つつあるのではないか、常に点検することが必要だろう。

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■ 今日の教訓 ■
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あなたの企業が提供する商品・サービスは、常に競合にさらされて
いることを自覚しよう。はるかに格下で、競争の対象にならない相
手だと思っていても、あなたの企業の地位を脅かすべく、虎視眈眈
と狙っているかも知れない。油断は禁物だ。

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