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2009年06月29日通巻1936号
ネット対戦型ボウリングが人気 > 類似他業界の仕組みを真似るのは賢明

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■■   ネット対戦型ボウリングが人気
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━━━━━ 情報源:日経MJ(流通新聞) 2009.06.29【17面】━

◆6/10に大阪での開催からスタートした『新聞記事で鍛える【超】
ビジネス発想力強化セミナー』は、先週金曜日に5箇所目の名古屋
で開催し、無事終えることができた。

◆セミナーの中で、特に強調させていただいたのは、日経記事に掲
載されている各企業の施策は、どのような発想から生まれたのかを、
自ら考えてみるということだ。

◆発想のプロセスを解明し、それを自らなぞることができれば、自
分自身の仕事にも応用できる。日経記事には、その「発想のプロセ
ス」が記されているケースが多いのが、非常に助かる。

◆29日付けの日経MJ(流通新聞)に、「遊技施設運営のラウンド
ワンが昨年8月から導入したネット対戦形式で行うボウリングの利
用が好調だ」という記事が掲載されている。

◆この「ネット対戦ボウリング」は、「全国のラウンドワンの店舗
で同時にプレーしている人」が対戦相手となる。スコアのアベレー
ジで対戦相手が自動的に選ばれるので、レベルが同程度で、楽しめ
る。

◆記事によれば、「一人でも気軽に同じレベルの相手と対戦できる
ことで、繰り返し利用する人が多く、リピート率は25日現在で70%
に達している」という。登録会員数が85万人を超えているというか
ら、大成功と評価してよいだろう。

◆このアイデアの元について、記事は「開発のきっかけはラウンド
ワンの中にあるゲームコーナー」だとしている。「ネット対戦を取
り入れていたゲーム機器からヒントを得た」ことで、ボウリングの
ネット対戦を実現した。

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■■   類似他業界の仕組みを真似るのは賢明
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●ネット対戦型ゲームの仕組みをボウリングに取り入れたものだと
いうことは、記事の指摘を待たずともわかりやすい。が、記事にしっ
かりと書いてあると、安心する。

●何か新しい取り組みが始まったことが記事で報道された場合、な
ぜもっと早くそうしなかったのか、についても考えてみるとよい。
これについては、記事の解説がないと、わかりにくいかも知れない。

●このことについて、記事は「ボウリングはグループで楽しむもの
という既成概念にとらわれず1人プレーの仕組みをつくれば、同じ
ような市場はあるとの仮説を立てた」としている。

●ゲームをやるなら、一人でやるよりも、誰かと対戦した方がおも
しろい。だからこそ、対戦型に価値がある。しかしボウリングは、
そもそもグループで楽しむものだから、ネット対戦する意味がない。
それが既成概念だということだ。

●この既成概念は、どのように打ち破られたのだろうか。世の中全
般に、「お一人様」市場が注目されていることがある。一人でボウ
リングを楽しみたい人は、きっと多いはず、と推測できただろう。

●とは言え、顧客データを分析し、実際に一人でボウリングをして
いる人が多いかどうかは、確かめにくかったかも知れない。ネット
対戦ボウリングのサービスが生まれるまで、その市場は顕在化しな
かったからだ。

●冒頭で述べたセミナーで、ある参加者の方から、記事を読み取る
感性を鍛えるにはどうしたらよいか、という質問があった。その際、
記事の文章の一言一句まで、こだわりながら読むことだ、と回答さ
せていただいた。

●今回の記事では、「仮説を立てた」という表現が使われている。
既に1人プレーの市場が拡大しているのであれば、「仮設」という
表現は使わない。その場合、ネット対戦は、1人プレーする人たち
への付加サービスに過ぎなくなる。

●ネット対戦ゲームが支持されるなら、ネット対戦ボウリングも支
持されるはず。そのような仮説が、見事的中した。ネット対戦ゲー
ムが存在したからこそ、ネット対戦ボウリングというアイデアも浮
かび、成功する確率は高いと読んだわけだ。

●もし、ネット対戦ゲームが普及しないまま、いきなりネット対戦
ボウリングが登場したらどうだろうか。利用者は戸惑ったのではな
いかと考えられる。ネット対戦ゲームという下地があってこそのネッ
ト対戦ボウリングではないだろうか。

●そうだとすると、新聞報道などをきっかけに、類似他業界の仕組
みを真似るというのは、ゼロからオリジナルなアイデアを立ち上げ
るより、賢明だと言える。

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■ 今日の教訓 ■
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あなたの企業では、他業界で成功している仕組みを自社に取り入れ
るのに、どれほど貪欲だろうか。全く新しい仕組みを自社で開発す
るより、既に他業界で成功している仕組みを取り入れた方が、成功
確率が高いかも知れない。

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